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待つ

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待つ

著者: 太宰 治
ナレーター: 大島 昭彦
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このコンテンツについて

太宰治(本名 津島修治)は、小学校では学校始まって以来富岳百景 の秀才と称されるほど成績優秀で、特に作文に優れ、腕白でいたずらっ子でもありました。

茶目っ気があり、中学校では友人を笑わせては先生に叱られることも多かったそうです。

そしてこの頃から文学作品に親しむようになり、友人らと同人誌「蜃気楼」を創刊、太宰自身も作品を発表しました。

そんな彼が、ノートに何度も名前を書いたり講演会に足を運んだり、格好を真似て写真を撮ったりと深く愛好していた作家に芥川龍之介がいます。

その芥川の死に強い衝撃を受けたことがきっかけで、学業を投げ出し悪遊びをするようになりました。

それから太宰の姿は、今までとは想像もつかないような変貌を遂げていきます。

感受性が強く情緒不安定で、突拍子もない行動を起こし、故に波乱万丈な人生となります。

そうした彼の資質や様々な経験から生み出された小説はとても人間くさく、今でも読む人々を魅了しています。

<作品冒頭>

省線のその小さい駅に、私は毎日、人をお迎えにまいります。
誰とも、わからぬ人を迎えに。

市場で買い物をして、その帰りには、かならず駅に立ち寄って駅の冷いベンチに腰をおろし、買い物籠を膝に乗せ、ぼんやり改札口を見ているのです。
上り下りの電車がホームに到着するごとに、たくさんの人が電車の戸口から吐き出され、どやどや改札口にやって来て、一様に怒っているような顔をして、パスを出したり、切符を手渡したり、それから、そそくさと脇目も振らず歩いて、私の坐っているベンチの前を通り駅前の広場に出て、そうして思い思いの方向に散って行く。
私は、ぼんやり坐っています。
誰か、ひとり、笑って私に声を掛ける。
おお、こわい。ああ、困る。胸が、どきどきする。
考えただけでも、背中に冷水をかけられたように、ぞっとして、息がつまる。
けれども私は、やっぱり誰かを待っているのです。
いったい私は、毎日ここに坐って、誰を待っているのでしょう。
どんな人を?………

太宰治(だざい・おさむ)
津軽の大地主の六男として生まれる。共産主義運動から脱落して遺書のつもりで書いた第一創作集のタイトルは「晩年」(昭和11年)という。この時、太宰は27歳だった。その後太平洋戦争に向う時期から戦争末期までの困難な間も妥協を許さない創作活動を続けた数少ない作家の一人である。戦後「斜陽」(昭和22年)は大きな反響を呼び、若い読者をひきつけた。©2022 PanRolling
アジア

待つに寄せられたリスナーの声

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全体的にとても聴きやすい

短いお話しでしたが、落ち着いた声といい塩梅の表現で、聴いていて気持ちが良かったです。

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ぐるぐる

1人でぐるぐると考えを巡らせている様、その描写がとても引きつけられます。
短いので何度も聴きたくなる作品です。

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彼女は何を待っていたのか

パッと見は、気持ち?男性を待っていた?それとも戦争終結?…しかし、ラストはホラーっぽくでゾワっとしました。

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短くても味わいがある


やはりそこはかとなく暗い雰囲気を感じました。
しかし、根拠の無いものに期待してしまう気持ちは分かる気がします。

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難解

短いからこそ解釈が難しいなぁと思います。
ナレーションがエモいので、難解ながらももう一回聞こうかなという気持ちになりました。

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少女が待っているものとは?

戦時中にこの作品は不適切として発表させなかったんですよね。
少女は何を待っているのか。理想の男性か、明るい未来か?
抑圧された社会の中で、きっと自分を導き、解放してくれるものでしょうね。
そこに、太宰が読者に共感させたいメッセージがあるのだと思います。

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よかったです

自分には刺さる作品でした。聞けてよかったです。また聞きたいです。

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短いけれど、内容は

とても短い作品ですが、解釈は難しいような…
何を待ってるかは文中では曖昧な、特にこれということは言ってません。
最後は視点が変わるポイントはドキリとし、途端に身近に感じす。

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かなり特殊な世界観

なかなか難しくかんじましたが、独特な世界観と語りで物語に引き込まれました。

また戦争が絡んでくると、人の思いが尊ばれなくなるというのもあるのでしょうかね

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