朗読街道

1947（昭和22）年 初出。「子供の胸にひめられている苦悩懊悩は、大人と同様に、むしろそれよりもひたむきに、深刻なのである。その原因が幼稚であるといって、苦悩自体の深さを原因の幼稚さで片づけてはいけない。そういう自責や苦悩の深さは七ツの子供も四十の男も変りのあるものではない。」坂口安吾による、教員時代の体験を綴った自伝的短編小説。

平安時代初期の歌物語。ある貴族のひとりの男の生涯の流れを、歌と歌に添えた物語によって描く。（本作品は全125段のうち44段を抜粋しています）

1947年初出。敗戦直後の昭和２０年、当主である父を亡くしたかず子と母は生活苦のため屋敷を売って伊豆へと移り住む。没落していく上流階級の家庭の滅亡と再生を描く太宰治の代表作。6時間以上にわたる長編を一挙に収めたＣＤ7枚組。

明治39年(1906年)初出 ―後の月という時分が来ると、どうも思わずには居られない。幼い訣とは思うが何分にも忘れることが出来ない。周囲の大人の心ない介入により引き裂かれてしまう、15歳の政夫と17歳の民子との、淡くはかない恋の物語。