きのこ会議
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ナレーター:
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岩本 紗依
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著者:
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夢野 久作
このコンテンツについて
初茸、松茸、椎茸、木くらげ、白茸、鴈がん茸、ぬめり茸、霜降り茸、獅子茸、鼠茸、皮剥ぎ茸、米松露、麦松露なぞいうきのこ連中がある夜集まって、談話会を始めました。一番初めに、初茸が立ち上って挨拶をしました。
「皆さん。この頃はだんだん寒くなりましたので、そろそろ私共は土の中へ引き込まねばならぬようになりました。今夜はお別れの宴会ですから、皆さんは何でも思う存分に演説をして下さい。私が書いて新聞に出しますから」
皆がパチパチと手をたたくと、お次に椎茸が立ち上りました――℗RRJ Inc.
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あっしの洋行の土産話ですか。イヤハヤどうも……あんまり古い事なんで忘れちゃいましたよ。何なら御勘弁願いたいもんで……ただもうビックリして面喰めんくらって、生命からがら逃げて帰けえって来たダケのお話でゲスから……。……ヘエ……あの話。あの話と申しますと?ヘエ。世界が丸いお蔭で、あっしが腸詰になり損なった話……。うわあ。こいつあ驚いた。誰からお聞きになったんで。ヘエ。あの植木屋の六から……弱ったなあドウも。飛んでもねえ秘密をバラしやがって……アイツのお饒舌と来た日にゃ手が附けらんねえ。死んだ親父から聞きやがったんだナ畜生……誰にも話したこたあねえのに……。...
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朗読するのはMafty(マフティー)。
・《Ravenous Rats》主宰
・《乱痴気STARTER》所属
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企画/制作 アイデアフラッド合同会社
編集 古川典裕
デザイン toki
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リイは涙をポロポロこぼしながらお月様を見ておりますと、不意にうしろの方からシャガレた声で、「リイやリイや」と云う声がしました。ビックリしてふり向きますと、そこには顔色の青い、眼の玉の赤い、白髪のお婆さんが立っておりました。お婆さんはニコニコ笑いながら、外套の下から小さな黒い棒を出してリイに渡しました。そうしてリイの耳にシャガレた低い声でこういいました。
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