『むらさきのスカートの女』のカバーアート

むらさきのスカートの女

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むらさきのスカートの女

著者: 今村 夏子
ナレーター: 八木田 幸恵
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このコンテンツについて

近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる女性が気になって仕方のない〈わたし〉は、彼女と「ともだち」になるために、自分と同じ職場で彼女が働きだすよう誘導する。『あひる』『星の子』が芥川賞候補となった話題の著者による待望の最新作。©今村夏子/朝日新聞出版 (P)2020 Audible, Inc. 現代文学

むらさきのスカートの女に寄せられたリスナーの声

総合評価
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ナレーション
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ストーリー
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奇妙で狂気な世界観

途中から、この話し手が何かおかしい事にだんだん気がついてくる。
むらさきのスカートの女はいたって普通の人。
でもこの語り手はストーカー?
結局友達にはならずに、最後にはむらさきのスカートの女を街から消してしまった。

この街で有名なのはむらさきのスカートの女ではなく、語り手の黄色いカーディガンの女なのでは?

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懐の深い作品

純文学なので、この際解釈は自由でいいのかなと。

語りの女性は幽霊で(たぶん途中に出てくる商店街の事故で死亡)、失業中で同じくらい存在感が希薄だったまゆ=紫のスカートの女に取り憑いてたのだと思いました。後半は幽霊による肉体乗っ取りで、まゆの方がこの世から消えてしまいます。そう考えるとかなり怖いホラーなんですが笑

一度目はさっぱり意味がわからなかったので、二度目は勝手な解釈をまとめてから聞きました。辻褄合わせがクイズみたいで楽しめました。こういう楽しみ方もありかなと。

本なら「紫のスカートの女」を記号として読み飛ばせるけど、オーディブルだといちいち耳についてくどい。朗読向きの作品ではないのかもしれません。

「こちらあみ子」以来のファンです。今村夏子先生のこれからのご活躍をますます期待しております。

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とてもおもしろい

芥川賞にしてはよくできた作品。ナレーションも上手です。

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誰が誰??

最初はストーカー視点の話なのかと思いきや、後半で実は違うことが分かる。いや待てよ、じゃどうしてあそこにいたのか?とか考え出すと分からなくなる。意味不明なんだけど、読者を決して飽きさせることなく、ぐいぐい引っ張る。で、結局アイツはなんだったんだ?

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不思議な物語

不思議なナラティブによる、不思議な世界へ誘われます。最後、あまり納得できない終わり方だと感じましたが、作品世界や文体の魅力があった為、☆4つ。

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不思議な話だった

今村さん独特の不思議な話だった。これはこれで面白かった。

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一体なんだったんだろう

むらさきのスカートの女の行動は最初こそ謎めいていたものの、冷静に考えて一番謎なのは主人公の思考と行動と境遇だ。終始主人公の語りでありながら、主人公についてはほとんど何も分からない。分からないから共感もできず、主人公の目を通しながらも、主人公とは違う視座から物語の行方を見守るしかない、なんとも不思議な読書体験でした。

グイグイ進むストーリーが気になって最後まで聞きましたが、「一体なんだったんだろう」という読後感でした(笑) 悪い意味ではないです。ナレーションは聞きやすかったです。

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ぞわぞわくる

なんとはなしに家事とかしながら聞いていたら、「ん?」と違和感を感じるポイントが随所にあって、ぞわぞわしました。
目で読むと違和感を感じたところを二度見したりしながら間をおけますが、朗読だと違和感を感じてもそのままどんどん進んで戸惑いが強くなってよけいに不気味に思えてきました。そこが、すごくたのしかったです。

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続きは気になるが読後感は…

訳が分からないというのが
正直な感想です。
結局紫のスカートの女は
どうなったのか?

続きが気になるという一点で
最後まで聴きましたが、
聴いて損したなぁと
最近で1番思わされた作品でした。

途中の噂話も陰湿だし、
胸糞が悪くなるお話でした。
この語り手も何でそこまで
詳しく知っているのか謎ですし。

幽霊論を唱えている方が
いらっしゃいましたが、
その説が1番しっくりくるかも
知れません。

あまりにも紫のスカートの女に
ついて詳し過ぎるので。
ナレーターの方は
聴きやすくて良かったです。

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奇妙に見える世界も実は身近にあったりする

ここに登場する多くは、普通ながら”赤信号、みんなで渡れば怖くない”世界にどっぷり浸かっている人たち。そのおかしな集団に馴染めていない登場人物もまた、やはり普通ではない。とはいえ明らかに普通ではないわけではなく一見普通に見えるのだが、魔が刺した行動に足元が救われると自衛のためにいくらでも事実を捻じ曲げる。程度の差はあれ、人間誰しもが登場人物と近しい意地汚さを持っているのだと思う。

自分たちが住む世界もこの作品のような危険と隣り合わせかもしれない。さて、自分はどう生きる?おかしな人に染まっておかしい自分として生きるのか?

容易に他人に足元を救われてしまうような軸のない生き方は避けたいものである。

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