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禅と陽明学 下

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禅と陽明学 下

著者: 安岡 正篤
ナレーター: 弦徳
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このコンテンツについて

安岡教学の集大成

ここに極まれり!



人間の意識の深層(無意識層)は永遠につながっている。これは自分および父母・先祖代々の体験と真理の倉庫であり、秘密の蔵である。

このことを近代の医学・心理学がようやく究明するようになってきた。王陽明のいわゆる「良知(りょうち)」というのは、このことをいうのであって、我われが主観を徹底してゆくと(徹底的に思索すると)、良知に到達する。これは言い換えれば大いなる客観(いわば真理)である。だから、我われは主観を徹底すれば大いなる客観に到達する。客観を徹底すれば大いなる主観に到達する。これを王陽明は龍場(りゅうじょう)という僻地に流謫(るたく)された時に初めて把握した。そこで、真剣に学問求道をやれば、誰でもこの主観を通じて大いなる客観に到達する、つまり主客が合一してくる。――これが「到良知(ちりょうち)<良知を究める>」というもので、禅とも通ずる、陽明学の一眼目である。



●収録内容



第一章 五家七宗││禅の発展

第二章 宋学の勃興

第三章 易の哲学││周茂叔と太極図説

第四章 漢民族と日本民族

第五章 宋の試練││文華と文弱

第六章 碧巌録

第七章 華厳と円覚││禅の哲学

第八章 陽明学の前夜││形式化する教学

第九章 王陽明の生涯と教学

第十章 天地萬物一体論

十一章 抜本塞源論

編集後記



安岡正篤(やすおか・まさひろ)

明治31年(1898)、大阪市生まれ。

大阪府立四條畷中学、第一高等学校を経て、大正11年、東京帝国大学法学部政治学科卒業。東洋政治哲学・人物学の権威。既に二十代後半から陽明学者として政財界、陸海軍関係者に広く知られ、昭和2年に(財)金鶏学院、同6年に日本農士学校を創立、東洋思想の研究と後進の育成に従事。戦後、昭和24年に師友会を設立、政財界リーダーの啓発・教化につとめ歴代首相より諮問を受く。58年12月逝去。


〈主要著書〉「支那思想及び人物講話」(大正10年)、「王陽明研究」(同11)、「日本精神の研究」(同13)、「東洋倫理概論」「東洋政治哲学」「童心残筆」「漢詩読本」「経世瑣言」「世界の旅」「老荘思想」「政治家と実践哲学」「新編百朝集」「易学入門」


〈講義・講演録〉「朝の論語」「活学1~3」「東洋思想十講」「三国志と人間学」「運命を創る」「運命を開く」ほか。(c)2016 Msahiro Yasuoka
哲学 宗教・スピリチュアル

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達磨大師不識の背景が語られた

禅の起こりから中国での発展五家七宗日本への伝承が広く深く語られた

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