-
サマリー
あらすじ・解説
序)過去の意味を変える神のみわざ
・イエス様を信じて、ついていく人生=神の国を生きる人生は、最も悪い状況からでも逆転勝利を生み出す力をいただいて生きることができる。
・過去の出来事は変えられないが、その意味を変える神の恵みがある。
1)嘲りと蔑みに満ちた十字架刑~史上最悪の死刑方法~
・ゴルゴタ(アラム語)=どくろ=カルバリ(ラテン語)は、都の外にあった十字架刑の執行場所に向けて、総督官邸から行列が組まれる。イエスの首には「ユダヤ人の王」と書かれた札が提げられていた。
・王の凱旋行進を模しながらも、嘲りに満ちた行進は、ゴルゴタに到着し「没薬(苦味)を混ぜたぶどう酒」によって最高潮に達する。
・主イエスの身体からはぎ取られた衣は兵士たちによってくじ引きにされるが、マルコはこれを詩篇 22 篇の御言葉(ダビデが王位を追われ都を追われた時に関連した嘆きの歌)によって綴ることで、最悪の場面において、神のことばが成就していくことを暗示する。
2)右と左に並べられた強盗~ピラトの思惑~
・ルカの福音書では「強盗(バラバの仲間で“革命家”の意味)」と主イエスとのやり取りが記されるが、マルコの目的は別のところにある。
・マルコ 10:35~37 で、イエスが神の国の王となる時、その右と左に座ることを弟子たちは求めていた。いわゆる「右大臣と左大臣」である。
・主イエスは弟子たちの願いに対して「わたしの右と左に座ることは、…備えられた人たちに与えられるのです。」と答えられた。そして 15 章で「右と左」に「強盗」が両脇を固めるという事実に向き合わされる。
・三本の十字架、その中央に「ユダヤ人の王」を配し、王座を模すことで、ピラト流のユダヤ社会への侮辱となっている。
3)十字架という王座~神の計画~
・ピラトの思惑を超えて、主イエスは十字架の上で本当に神の国の王になった。十字架は真の王座に、ゴルゴタへの道は勝利への行進になった。
・神の国は、この十字架を王座として、この世界を逆転させる。
・イエスに従う者が招かれているのは、自分の十字架を負って、イエスと共に右と左の位置につくことである。人間の目には最悪でも、神の目に栄光と映る場所が、十字架である。この場所こそ、神のよみがえりのいのちの力を受けられる場所である。(マルコ 10:43~44)
結)この世界に栄光を取り戻すために
・神はあなたの人生を充実させる「幸福の神」ではなく、十字架という王座に、あなたと共に着いて、この世界を癒す働きを行おうとされている。