エピソード

  • 在宅初期救急対応を考える(2)
    2025/06/08

    救急初期対応においては、初期評価Primary Surveyは特に力点を置いて訓練をしています。ただ1つこの場合だけは例外で、初期評価、Primary SurveyのABCDという順番を考えずに、とにかくAもBもCも同時に全部やらなければならない状態がある、あるいは初期評価の段階の前、患者に接触して第一印象の段階で別のアクションを起こさなければならない状態があるという説明をしています。

    それは「心肺停止あるいはこれを疑う場合」です。大事なところは「これを疑う場合」も入っていることです。
    意識がない、呼びかけても反応がないと、呼吸もどうやらしていないように見えるという場合は心肺停止が疑われます。
    その場合は、初期評価のA、B、Cの順を辿っていくのではなく、心肺停止に対する心肺蘇生に直ちに入ることが大事です。そうでないと、心肺停止の場合だけは、救命のチャンスがなくなってしまいます

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    10 分
  • 在宅初期救急対応を考える(1)
    2025/06/01

    在宅医療業における安全の話をしてきました。私は、医療における安全確保に大事なものの1つに「初期救急対応」があると考えています。初期救急対応の知識や経験があるとないでは、そしてそれがチームで共有できているのといないのでは、現場での安全確保のために必要な行動のスピードが違ってくると思うからです。いくつかの例を考えてみます。

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    6 分
  • 在宅医療業における心理的安全性(3)感謝を表す
    2025/05/25

    在宅医療業においても、心理的安全性の確保は重要です。

    そのための具体的なソリューションの1つは感謝を表す。でした。

    「恐れのない組織」から考えます。

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    8 分
  • 在宅医療業における心理的安全性(2)心理的安全性が損なわれている場面とは
    2025/05/18

    在宅医療業の安全を維持、向上させていくにはチームの心理的安全性が欠かせないと考えます。在宅医療の仕事の中でどんな場面が心理的安全性が欠けていると考えられるか、エイミー・C.エドモンソン氏の「恐れのない組織」から考えてみます。

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    8 分
  • 在宅医療業における心理的安全性(1)
    2025/05/11

    チームでの仕事において「心理的安全性」が今注目されています。在宅医療現場でも重要だと思っています。実際に起きた事例や、注目の書籍をもとに、皆さんと一緒に考えていきます。

    心理的安全性を解説してくれる書籍としては、『恐れのない組織』(エイミー・C・エドモンドソン著)、 『失敗の科学』(マシュー・サイド著)、この2冊が何と言っても秀逸です。ストーリー性が豊かで、着眼点が鋭く、分析力が高いことに驚かされます。

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    11 分
  • 在宅医療業の安全対策を考える(5) セーフティ2
    2025/05/03

    安全対策について、セーフティ2という考え方が出ています。擾乱と制約の多い、在宅医療業の安全対策には適したところが多いと思いました。

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    6 分
  • 在宅医療業の安全対策を考える(4) タイトなカップリングとルーズなカップリング
    2025/04/27

    前回に引き続き、芳賀繁先生著の「失敗ゼロからの脱却 レジリエンスエンジニアリングのすすめ」という本を基に、在宅医療業における安全対策を考えたいと思います。

    ルーズな結合とタイトな結合のそれぞれのメリット・デメリットを考える。この2つをハイブリッドのように組み合わせていく。シチュエーションによってルーズな結合とタイトな結合を分けてやる、あるいは両方を組み合わせることが重要ということでしょうか。私は、在宅医療現場では特にそういう視点が必要ではないかと考えています。

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    7 分
  • 在宅医療業の安全対策を考える(3)まちがえる脳からレジリエンスへ
    2025/06/08

    まちがえる脳を前提に安全対策は講ずべきという話をしました。

    今回から、そんな前提条件に合わせた、最新の安全対策理論を開設してくれている「失敗ゼロからの脱却 レジリエンスエンジニアリングのすすめ」を底本に考えてみます。

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    7 分