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サマリー
あらすじ・解説
序)ティアティラ教会の特徴
・7つの教会への手紙の 4 番目で、キアスムス(対称構造)の中心に位置。
・現在進行形で偽預言者が存在している教会。この教会を守ることがヨハネの使命の一つであった。
1)「預言」と「予言」~旧約聖書の背景~
・「預言」…神のことばを預かって語ることで、神様の思いと一つであることが重要である。未来のことを含む場合もある。
・「予言」…未来について言い当てること。ヨハネの黙示録は、新約聖書唯一の預言書だが予言書ではない。
・預言者の代表と言えばエリヤであり、エリヤ物語はこの箇所の背景。エリヤは主にアハブ王に遣わされた。
・預言の第一目的は、神の国をこの地上に実現するために置かれた王が、その道を外さないようにすること。
・新約時代において、王=イエス様のからだである教会(クリスチャンひとりひとりを含む)になる。
・イスラエルは神の選びに慢心したが、教会も同じ間違いを犯しやすい。悪い道を選べば、悪い結果を招くのは、神の民も変わらない。
・預言の言葉は、神の国を担う人々に対して自浄作用をもつ言葉である。
2)ティアティラ教会に求められたこと
・「燃える炎」や「光り輝く真鍮」は、この町の産業である金属加工業になぞらえた表現である。教会から不純物を取り除き、強く堅く、美しくするイエスの力を表現する。
・「イゼベル」は個人名ではない。誰がイゼベルかを識別し、その影響から離れること、健全な教えに留まることが求められた。イゼベルをさばくのはイエスご自身である。
・イゼベルの「子ども」とは弟子のこと「姦淫を行う」とは経済支援の見返しに自分の都合のよいことを言ってもらう関係を構築すること。
・このイゼベルに対して、悔い改めの余地が与えられているという恵みに注目する必要がある。さばきの言葉は、エリヤの物語を反転している。
・「サタンの深み」を知るとは、偽預言者の教えに従いその旨味(不道徳、非倫理的な行動の肯定)を味わうこと。ここにはまると、黙示録の言葉が心に届かなくなる。
結)神の国の王、平和の器として
・指導者依存に陥らず、かといって独り善がりにならない自立した信仰の重要性を教えられる。
・神の国は、みんなでイエス様のような仕える王になる世界。