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児童文学の父であり、日本のアンデルセンと呼ばれる小川未明の童話「赤い船」、「殿さまの茶わん」ほか全49話を朗読で収録しています。

「赤い船」
貧しい家に生まれた露子は小学校で聞いたオルガンの音に魅了していました。先生にオルガンはどこの国からきたのかと聞くと、広い太平洋の波を越えて船に乗ってきたのだと先生はいいました。それから、オルガンの音を聞くと海のかなたの外国を考えたのです。
やがて、露子が11歳のとき東京のある家に行くことになりました。その家は立派でオルガンのほかにピアノ、蓄音機などがありそれらの音を聞く度に遠い国からきたのだろうと考えていました。その家にはちょうど露子のお姉さんにあたる娘がいました。お姉さんがピアノを弾くと、露子は母、父、村の小学校のことなどを思い出して、涙が出るのでした。
初夏のある日のこと、露子はお姉さんと海辺へ遊びに行きました。沖には赤い筋の入った一そうの大きな汽船が通り過ぎるのが見えました。お姉さまは露子にあの船は幾日もかかって外国に行くのだと教えてくれました。露子はあの赤い船にはどんな人が乗ってなにをしているかと考えました。露子はどうしても赤い船の姿を忘れることができませんが、船は波の中に隠れて煙が一筋空に残っていくばかりです。
あくる日、露子は窓のそばで赤い船はいまごろどこを航海している

とても静かな夜更けに、一人住まいのおばあさんの家にさまざまな訪問者がありました。幻想的なストーリーが伝える、自然の中にポツンと建っているおばあさんの家は、想像すればするだけ、神秘的な感じがします。童話には、幻想的な素晴らしい風景を思い浮かべることが出来るものが多くあります。想像力を豊かにすればするだけ、際限なくその景色が心の中に広がっていくでしょう。小川未明の作品には美しい自然の光景が描かれ、癒され心温まる作品が少なくありません。早見優さんの表現力豊かな朗読でお楽しみください。

Yellow Bird Project制作、世界の童話シリーズ第274話。大人も子どもも楽しめる童話オーディオブックを、多彩なキャストとBGMでお届けします。『とある、月のきれいな夜。町外れに一人暮らすおばあさんの家に、めがね売りの男が訪ねてきました。年のせいで目が弱っていたおばあさんは、男から、べっこう縁の大きなめがねを買いました。めがねはおばあさんにぴったりで、とてもよく見えました。そう、とてもよく・・』

【小学館の名作文芸朗読】「小さな芽」：小さな木の芽が土を破って広い野原を初めて見渡し、空を飛ぶ雲や小鳥の鳴き声を聞いた。木の芽は、堅い土の下で他の種子たちと明るい世界に出たいと語り合ったが、出られるのはわずかで、残りは腐ってしまうことを知っていた。風と太陽が木の芽を助けようとするが……。

【小学館の名作文芸朗読】小西良一は山本友吉と小学校の時から仲良し。高等科を卒業すると、良一は電気の学校へ、友吉は遠くへ越すことになり農業の学校へ進む。

【小学館の名作文芸朗読】ある国の金持ちの王様は立派な御殿に住み、贅沢を尽くしていた。不老不死の薬も得て幸福だった。ある時、チベットで生まれたという占い者がさまよってきて、王様の運命を占う。幾年か後に、強い者が出てきて天下を取ると告げられると、王様は深い憂いに沈む。

【小学館の名作文芸朗読】ある田舎に仲のよい兄弟がいた。重い荷を積んだ車を引いていた兄が、旅のおじいさんを乗せてあげると、おじいさんはお礼にどんな病気でも治る良薬をくれる。家で働く弟に話すと、二人はその薬を家宝にする。兄が病気になると、弟はその薬を飲むよう勧めるが、兄はじきに治るからと答える。

【小学館の名作文芸朗読】信濃国のある山中に、琵琶池という湖がある。湖の畔には若い女が佇んでおり、「その女を見た者はたちまち姿を消してしまう」という怖い噂が。

【小学館の名作文芸朗読】お爺さんが峠の中程にある茶屋に一人で住んでいた。人の来ない時はぼんやりと店先に座り、愉しい空想にふける。

【小学館の名作文芸朗読】深い森の中の家で、一人の女が下を向いて仕事をしている。

【小学館の名作文芸朗読】春の先駆者であるひばりが高く舞い上がり、村や野原を見下ろしながらさえずると、ほおじろは木の頂に止まり、周囲を眺めて歌った。ひばりはもっと高く飛び、声を限りに鳴くべきだと主張し、勇気を持つことを説いた。ほおじろはこれに反論し、自分たちの歌は地上の全てに春の魂を吹き込むのだと述べた。ある日、ほおじろは人間に捕らえられてしまい、翌日からその声が聞こえなくなってしまう。

【小学館の名作文芸朗読】裕福な夫婦に何不自由なく育てられた娘。美しく成長したものの、生まれてこのかた一度も笑顔を見せずに塞ぎこんでいる。

【小学館の名作文芸朗読】戦後の町に春が訪れ、正吉少年は喜びに満ちていた。しかし、青服の男が空気銃で小鳥を撃ち殺す姿を目撃し、まだ平和ではない様子に心を痛める。

【小学館の名作文芸朗読】僕は毎日、隣の信ちゃんと学校へ行く。時計屋の大きな時計を見て、果物屋でいろいろの果物を見るのが好き。でも、牛や馬を食べるのはかわいそうなので、肉屋の前を通るのはきらい。

【小学館の名作文芸朗読】働き者の村の鍛治屋さんはいつも夜遅くまで金槌を鳴らしていた。

【小学館の名作文芸朗読】北の町から出た行商群の一人、薬売りの少年は今日も知らぬ他国の道を歩いていた。ひと休みしようと小さな茶店に入ると、おかみさんは快く薬を置かせてくれる。

【小学館の名作文芸朗読】子供の頃の体験や不思議な出来事を描いた童話作品。小さな村で暮らす主人公が、飴売りのおじいさんのチャルメラの音を聞いて駆けつけるが、いつもとは違う見知らぬおじいさんに出会う。

【小学館の名作文芸朗読】海辺の村に住む松蔵少年は、バイオリンを弾く旅の薬売りのおじいさんと親しくなる。おじいさんは松蔵にバイオリンの弾き方を教え、別れ際に自身のバイオリンを形見として託す。

【小学館の名作文芸朗読】仲のよい兄妹は、船乗りの名人だったおじいさんに育てられた。大事な倅も船乗りだったが、嵐にあって死んでしまい、その女房も病気になり亡くなる。

【小学館の名作文芸朗読】二郎は友人の勇とその妹のみい子を連れて川へ釣りに出かける。みい子は広い畑や蝶に感激するが、釣りの最中に飽きてしまいぐずり出してしまった。